CCI(Commodity Channel Index)

解説

オシレーター系指標というと、国内ではRSIやストキャスティクスなどが有名ですが、米国ではこのCCIも非常にポピュラーで、特にデイトレーダー達に好んで使用されているようです。

CCIは、ある一定期間内での値動きの振れ幅に対して、現在の価格がどの程度乖離しているかを指数化して算出したものになります。0%ラインを中心 にラインが上下動を繰り返すことから、一見するとRSIなどと酷似しておりますが、計算式の中には平均偏差や乖離の概念を盛り込んでいるため、トレンド系 指標の顔を持つボリンジャーバンドや移動平均線乖離率と似た性格を持ち合わせていると認識しても間違いではないでしょう。
また、RSIなどと異なり数値が300%や−300%にまでなることもあります。

さらに、CCIで独特なのは、基準値として Typical Price ( 高値、安値、終値の平均値) を採用しているほか、相場のサイクルにも重点をおいている点です。尚、開発者のランバート氏はサイクル期間の3分の1をCCIのパラメーターとして使うこ とを推奨しています。

計算方法

基準値TP=(高値+安値+終値)÷3
SMA=TPのn日間の単純移動平均
平均偏差MD(Mean Deviation)={(MA-TP1)+(MA-TP2)+・・・+(MA-TPn)}÷n

CCI=(TP-SMA)÷0.015xMD

設定方法

スクリーンショット 2016-04-05 6.56.09

これは、前日の期間20日間CCIが100を上抜けしたことを表しています。

使用方法

買いシグナル
①100%を下から上抜いた時
②−200%から上方向に動いた時
③−100%より上昇して0を上抜いた時
④0%より上昇して100%を上抜いた時
⑤-100%より下降して反転後、上昇して−100%を上抜いた時
⑥ダイバージェンスが発生した時

売りシグナル
①−100%を上から下抜いた時
②200%から下方向に動いた時
③100%より下降して0を下抜いた時
④0%より下降して−100%を下抜いた時
⑤100%より上昇して反転後、下降して100%を下抜いた時
⑥ダイバージェンスが発生した時

留意点
・期間を推奨期間に設定できれば良いのですが、銘柄ごとにサイクル期間が異なることと、 株に関してはサイクルの考え方が機能しにくい銘柄もあるようです。
・逆張りよりも順張りのほうがうまくいくという見解が多いようです。
・このCCIはEMAよりも早くシグナルが出るというのが特長です。(その分ダマシにも会い やすいですが。)
・基本的に−100%〜100%の間で動きますので−100%や100%と交差する時が 売買タイミングとしては良いようです。
・この指標単体ですとダマシに会いやすいので、他の指標と使用することをお勧めします。

その他
・CCIは買われすぎ、売られすぎの判定にも使用できます。
ただし、それは次の状況下のみです。
  1、レンジ相場の買われすぎと売られすぎ判定
  2、トレンドが発生している状況でトレンドに逆行する動きの行き過ぎ判定

これ以外、つまりトレンドが発生している状況でトレンド方向への行き過ぎを判定するのは難しいでしょう。強い上昇トレンドが出ているのであれば、CCIが買われ過ぎを示したとしても、お構いなしにまだまだ上げていきます。
その辺りのところはストキャスティクスやRSIと全く同じです。