<レバレッジが及ぼす影響の確認>
■レバレッジに関する説明
① 自己資金に対し、何倍までの資金で売買できるかを示す。
② ただし現金維持率(30%)分は計算上常に差し引かれている(追証対策)。
③ 実際の資金よりも大きなサイズで売買するので、リターンも大きくなるが DD も大きく
なる。
■レバレッジを下げることで、どのような変化が起こるかを確認
① バスケット編集を開き、バスケット全体のレバレッジを 3 倍から、2 倍、1 倍へと下げ
てバックテストを行い、結果を確認。
② DD が大きい戦略のみのレバレッジを下げて、バスケット全体のパフォーマンスがどう
変化したかを確認。
③ DD%と累積ネット損益、スターリングレシオはどのように変化したか?
④ その他のパフォーマンス指標に関しても、著しい変化があった場合はそれを示す。
<単利・複利が及ぼす影響の確認>
■単利・複利に関する説明
① 単利=常に当日の運用資産額が同じだと仮定して売買する
② 複利(日次)=当日の損益を、当日開始時点の運用資産に加えて、翌日の運用資産を
計算する
③ 複利(週次)=週末に、その週の損益を、その週の開始時点の運用資産に加えて、翌
週開始時点の運用資産を計算する
④ 複利(月次)=月末に、その月の損益を、その月の開始時点の運用資産に加えて、翌
月開始時点の運用資産を計算する
⑤ 複利(年次)=年末に、その年の損益を、その年の開始時点の運用資産に加えて、翌
年開始時点の運用資産を計算する
いずれの複利運用においても、当該計算期間内で、累積資産が期間当初資産を下回るよう
な DD が発生した場合は、日々ベースで運用資産が減少する。
■単利・複利のそれぞれの特徴
① 単利のメリット 1=バックテストにおいては、ストラテジーのパフォーマンス特性を
把握しやすい。
② 単利のデメリット 1=実際には破綻していても、バックテストでは売買を継続できて
しまう。
③ 単利のデメリット 2=実売買で用いた場合、累積利益が増えるに従い、どんどん DD%
が減っていく代わりに、なかなか資産が増えない。
④ 複利のメリット 1=資産が減ってきた際に、現実的な損益が見られる。
⑤ 複利のメリット 2=資産が増えてくると、流動性の問題が生じるが、それを事前に確
認することができる(そのストラテジーの運用資産の限界が見られる)。
⑥ 複利のデメリット 1=累積利益が増大していて DD が発生すると、%では小さくても、
金額ベースでは大きな額となる。
⑦ 複利のデメリット 2=DD が発生すると運用資産が減るので、そこからなかなか DD
を回復できない。(50%の損失と 50%の利益は同じにはならない)
<取引コストが及ぼす影響の確認>
■取引コストに関する説明 :取引コストにはどのようなものがあるか?(スリッペー
ジ、手数料、金利、貸株量)
① スリッページ=場中にトリガー+成行の注文(ストップ注文、トリガーマーケット等)
を出した場合、板の流動性状況によっては、トリガー価格から大きくずれて約定する
こともある(最も大きなコスト)。寄付きや大引けでの売買では、バックテストでは 4
本音を使っているのでスリッページをつけることはしないが、流動性が低い銘柄では、
見えないスリッページが発生する(自分の売買で価格を動かしてしまう)リスクは、
常に考えておく必要がある。
② 手数料=証券会社により様々(条件によってはゼロ設定もあり)
③ 金利=信用取引で株を買うために資金を借りることで支払う金利(年利表示なので、1
日あたりの金利で計算する)。貸借銘柄(信用取引ができる銘柄)であれば、日証金が
定めた金利となる。一般信用の場合は、証券会社の設定条件となる。*逆日歩
④ 貸株料=信用取引で空売り用に株を借りることで支払う金利(年利表示なので、1 日
あたりの金利で計算する)。貸借銘柄であれば、日証金が定めた貸株量となる。一般信
用の場合は、証券会社の設定条件となる。
■取引コストの影響をテスト:取引コストが変わると、どれくらい収益が変わるかをテ
ストしてみる。
① ブレイクアウト系ストラテジー(HHBreak)で、スリッページを変えてテスト
② 売買頻度の高いストラテジー(BreakUpDip)で、手数料を固定にして、金額を変えて
テスト
③ 保有期間が長めのストラテジー(CT_Deep)で、金利を上げてテスト(意図的に保有期
間を長く設定したストラテジーを作成して、損益の差をテストしてみるとよくわかる)
④ 空売りストラテジーは現在のところ無いので、貸株料のテストは省略
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