移動平均(SMA・WMA・EMA・MMA)

解説

移動平均はiTRADEには4種類あります。

まず普通に単純移動平均
これはn日間の平均という単純なものです。(だから単純とつく。移動平均と言ったら通常はこれのこと。=SMA)
これの問題点は、
①過去n日間の価格を同じ比重で扱っている。
②過去n日間より前の価格を切り捨ててしまっている。

それで①の問題を解消したのが加重移動平均(WMA)です。
これは最近の価格に高い比重をかけたものです。
ですが②の問題は解消されていません。

そこで②の問題も解消したのが指数移動平均(EMA)です。
これは最近に比重をかけている上に過去の価格を切り捨てるということもしていません。

あと、もう一つの修正移動平均(MMA)ですが、これは指数移動平均の一種と言われており、EMAで使用されている平滑定数(2/(n+1))という数値を(1/n)という簡単なものに置き換えたものです。

MAの特徴

・EMA・WMAはSMAよりも早く変化する。
・EMAは動きがなめらか。
・昨日のEMAより今日の価格が上であれば今日のEMAは上昇する。
・昨日のEMAより今日の価格が下であれば今日のEMAは下落する。
・MMAはEMAの1つのケースという位置付けで、EMAより計算方法が簡単なためよく使用 される。

計算方法

❶単純移動平均線(SMA)=(P1+P2+P3+・・・+Pn)/n

※P1=1日目の価格、P2=2日目の価格、P3=3日目の価格、Pn=n日目の価格

❷加重移動平均線(WMA)={P1xn+P2x(n-1)+P3x(n-2)+・・・+Pnx1}/(1+2+3+・・・+n)

※P1=1日目の価格、P2=2日目の価格、P3=3日目の価格、Pn=n日目の価格

❸指数移動平均線(EMA)=EMAy+2/(n+1)x(P-EMAy)

※EMAy=前日のEMA、P=本日の価格

この指数移動平均線の数式は変化させることができ、以下のようになります。

(EMAyx(n-1)+Px2)/(n+1)

これを5日期間で計算すると

(EMAyx4日間+当日値x2)➗6日間

という計算式で表現できます。つまり前日のEMAと当日値がわかれば算出できてしまい、しかも単純移動平均の問題点を解消できてしまうという優れものです。

❹修正移動平均線(MMA)=((n-1)xMMAy+P)/n

※MMAy=前日のMMA、P=本日の価格

EMAの1つのケースとなりますが、計算式が簡単なため、一般的にはよく使われるようです。

設定方法

例では単純移動平均が挙げられていますが、どの移動平均でも同じ設定です。

スクリーンショット 2016-03-28 12.37.57

これは、前日終値が前日の期間20日間移動平均線を上抜けすることを表しています。

使用方法

例では、単純移動平均が挙げられていますが、どの移動平均でも同じ使用方法です。
スクリーンショット 2016-03-28 12.39.44

これは移動平均の期間10日、20日、60日が表示されています。カーソルで+字で示されている部分は、3本の移動平均線が全て上を向いており、+字部の終値が3本の移動平均線の上に位置するということで、これから上昇するかもと考えられます。それぞれの移動平均線も近い位置にあるので、可能性の高い部分であると言えます。