EMV(Ease of Movement Value)

解説

価格の変化量に対する出来高の比率が、価格の移動性にどの程度影響しているかを示す指標で出来高のモメンタムオシレーターです。 この指標は、値が大きいとき(BRに対して相対的にMPMが大きいとき)は、価格が動き易く、値が小さいとき(BRに対して相対的にMPMが小さいとき)は、価格が動きにくい。
つまり、価格変化量に対して出来高が多すぎれば、価格変化に対する抵抗が大きく働き、反対に価格変化量に対して出来高が少ない、 あるいは適正ならば価格は動き易いという考えに基づいています。
EMVは期間単位での値が大きく振れやすいために移動平均となっています。

ですが、毎日大きく出来高が動くような銘柄には効果を発揮しにくいという弱点があります。このため、ある程度の水準以上でコン スタントに出来高がある銘柄以外では期待したような役割を果たせないケースもありますので注意が必要です。これは小型株にはあまり効果を発揮しない指標で あると言え、日経平均やTOPIXのような指数や大型株向けの指標であると言われています。

計算方法

EMV=(MPM÷BR)のn日移動平均

*MPM=(中値-前日中値) 
*BR(ボックス・レイト)=(出来高÷1,000)÷高安値幅
*中値=(高値+安値)÷2

*高安値幅=高値ー安値

設定方法

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これは、日経平均で前日の期間14日EMVが0以上であることを表しています。

使用方法

EMVが0に近い値で推移している とき(出来高が多くて価格があまり動いていないとき)はその銘柄は買っても大きな価格変動を起こしにくい(ローリスクローリターン)ということであり、逆 にプラスでもマイナスでも0から大きく離れている場合はハイリスクハイリターンであるということを表すようです。このため実際に購入する銘柄の EMVを制限することで、そのシステムの安定度をある程度コントロールすることができると考えることができます。